【ひなビタ怪文書】夏陽、だけど。
夏陽、だけど。
時は地獄の様相を呈してきた世紀末よ。
かつて乗合バスとして長年慕われ平和な時代を過ごしてきた私は、燃料もバッテリーも抜かれスクラップ同然になったわ。
顔なじみの乗客達が蹂躙され虐げられる惨状を割れたヘッドライトから見つめるしかなかったの。
リフレクターに溜まった雨は溢れ出し、きっと涙のように見えていたことだと思うわ。
独り密やかに怒りの炎を燃やし続けるだけという無為の日々……いつしか意識は途絶えたの。
だけど、再び目覚めた時、猛烈な加速と高速巡航を両立させる大出力の電気式ハイブリッドシステムに換装し、複合装甲によるフルカバードボディと計62丁の重機関銃で武装した、地上で最強のマシンへと生まれ変わっていたのよ!
今日も私は荒野を爆走するわ。
わずかな希望を停留させる人々を乗せて、共に戦いながら。
地の果てにはあるだろう、穏やかな生活を取り戻せる場所に辿り着くまでね。
夏陽
【ひなビタ怪文書】ひなビタ♪的観点からみる『新宝島』考察(適当)
次と その次と その次と線を引き続けた
──次々編み出されるメロディ、繋がっていく歌詞。
次の目的地を描くんだ
──曲を作り始めれば、完成形(目的地)は必ずどこかにある、それを作っていく(描いていく)。
宝島
──この、少女達にとっての宝島、倉野川という地で。
このまま君を連れて行くと
──「わたし、バンドをやる!」山形まり花のこの一言から始まった日向美ビタースイーツ♪の物語。初めにメンバーとなったのは和泉一舞であった。
丁寧に描くと
──商店街のために、みんなのために。という想い。
揺れたり震えたりした線で
丁寧に描く
と決めていたよ
──すべてが綺麗に、上手くいくとは限らない。それでも、みんなに曲を届けていくという意志は変わることはない。
次も その次も その次もまだ目的地じゃない
──「商店街を盛り上げる」から「地方創生」へ。目的地はどこにあるかわからないし、今目の前にあるものは目的地ではない。
夢の景色を探すんだ
──彼女達にとっての『夢の景色』とはなにか。それぞれ違うが、それを探すのもまた音楽。
宝島
──しかしきっと、倉野川にみんなの笑顔が溢れることが彼女たちにとっての夢の景色であり、『宝』なのだろうか。
このまま君を連れて行くと
──ドラムスとして、一風変わった少女が出てきた。だが、山形まり花はそれに惚れ込み、そうしてバンドに誘った。芽兎めうである。
丁寧に歌うと
──どんな曲も、真摯に向き合い作られた曲。彼女らは、丁寧に歌う。
揺れたり震えたりしたって
丁寧に歌う
と決めてたけど
──順風満帆、とはいかない。大きな壁にぶち当たることもある。
メンバーがいなくなるということもあった。
このまま君を連れて行くよ
──過去に闇を抱えていた少女は、それでも一緒にバンドをやりたいと訴える少女達に、ついていくことを決めた。ギターの春日咲子である。
丁寧に描くよ
──みんなが、みんなのために、ではなく、時には一人が、みんなのために、ということもある。それでも曲で想いを紡ぐことには変わりはない。
揺れたり震えたりしたって
──たとえ何があっても、真っ直ぐ進めなくても、みんながいる。
丁寧に歌うよ
──だから私は歌うことが出来る。
それでも君を連れて行くよ
──かつてはバンドを否定していた。だが、そのうちに少女達の姿に心を打たれ、共に活動をしていくと決めた。突然姿を消してもなお、少女達は私を見つけてくれた。ギターの霜月凛である。
揺れたり震えたりした線で
──歪な線は、やがて真っ直ぐな線となる。それはみんながいるから。
描くよ
──そうしてできた曲は。
君の歌を
──みんなのために、あるいはあなたのために。
ところでサカナクションってギター2人いるしキーボードもドラムスもベースもいる5人組のバンドだし実質日向美ビタースイーツ♪では?
【ひなビタ怪文書】空の色はころころ変わるけど
空の色はころころ変わるけど
いつまでも このまちは変わらないよぽかぽか
見渡せば みんな笑顔でおしゃべりしてる
諸君、我々は失敗した。SCP-8900の影響はあまりにも広く拡散し、ありふれたものになってしまった。空の自然な青は下品で不自然な色合いに変わり、木々の緑は等しく汚された。SCP-8900は全ての可視スペクトルに荒廃をもたらし、我々は覆い尽くされた。
【ひなビタ怪文書】███博士:なぜAnomalousアイテムがその辺に転がっているのですか?
説明: 触れた対象の苗字が日本国内の駅名の場合、対象の苗字に関して世界中のあらゆる文書を1つ下りの駅名にする「愛国-幸福」切符。
回収日: 20██/██/██
回収場所: 神奈川県██市
現状: サイト-8181にて保管。
エージェント・厚木と紛らわしいので、海老名市の方と思われるエージェント・厚木は再び実験を受けて下さい。 -上越国際スキー場前博士
完了しました。 -エージェント・本厚木
「なにこれ」
イブが拾ったのは、「愛国-幸福」*1と書かれた切符。
「ふーん、いいもの拾っちゃった」
それは決していいものでは無いどころか、たぶん面倒なことになるやつである。
さて、この切符に触れてもイブはなんの影響を受けない。
和泉駅はこの国には存在しない*2からだ。
しかしイブは既知の通りまり花と付き合っているので、まり花の方が影響を受ける。
山形駅は、周知の通り存在する。
その下り方面、隣の駅は『北山形』*3。
イブから切符を見せてもらった山形まり花は、その切符を嬉嬉として触り、北山形まり花となった。
「ふぉおおおおおおお!!!」
という声が聞こえたのは数分後。
「イブ!すごいよ!!わたし北山形になっちゃったよ!!」
この頃のイブは「あたしの名字じゃないのか……いや、北山形一舞……?ありかも……」と考えていたのは言うまでもない。
ちなみに春日咲子は大野城*4咲子となり、東雲夏陽は国際展示場*5夏陽となり、東雲心菜は丹後神崎(京都丹後鉄道宮舞線、東雲駅の下り隣駅)心菜となる。